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小児がん

小児がんとは

 小児がんは、小児がかかるさまざまながんの総称です。
主な小児がんは、白血病、脳腫瘍、神経芽腫(しんけいがしゅ)、リンパ腫、腎腫瘍(腎芽腫(じんがしゅ)、ウィルムス腫瘍)などです。血液のがんである白血病やリンパ腫を除き、大人ではまれなものばかりです。胃がんや肺がんなどは、子どもにはみられません。


講演会『がんの子どもを社会で支えよう』資料より改編

小児がんの症状

 特にがんだけに見られる症状はありません。無症状のことも多く、かぜのような症状がみられることがあります。足が痛いだけのこともあります。重要なのはそれらの症状が、改善することなく、ゆっくり悪化してゆきます。また体重減少も重要な症状です。

小児がんの診断方法

 成人と同じです。小児に特有の検査はありません。

小児がんの治療

 原則として複数の抗悪性腫瘍剤を組み合わせた、多剤併用化学療法が行われます。放射線治療を併用する場合もあります。小児がんは成人と比べて、抗悪性腫瘍剤が有効なことが多いとされています。
 小児がんの治療は日本国内で、どこでも共通の治療が行われており、治療の地域差はありません。博多でも東京でも盛岡でも同じ治療です。
 岩手医大附属病院小児科は日本小児血液がん学会認定研修施設、日本造血細胞移植学会認定移植施設、日本血液学会認定研修施設となっており、岩手県の小児がん治療の中心的役割を担っております。
 2019年9月に移転した新病院には小児病棟のなかに、小児がん患者治療にために、小児無菌病棟(20床)を設置し、きれいな環境のなかで治療を行っております。


小児無菌病棟の入り口

 小児病棟内にはプレイルームがあり、保育師2人が常勤で勤務し、子供の相手をしています。また、支援学校の訪問教育部があり、小中学校の授業を受けることができます。


プレイルーム

小児がんのフォローアップ外来

 現在小児の急性リンパ性白血病の治療成績(5年生存率)は80%を越えており、すべての小児がんで治療成績が改善してきています。今後は小児がんの子供たちの成長、発達を長期にわたって支援するシステムが必要となっています。当院においても、長期フォローアップ外来を設置し、小児科だけでなく他の診療科と連携を取りながら長期生存される子供たちに対応しています。

小児がん治療の費用に関して

 全ての小児がんは小児慢性特定疾患の対象であり、医療費の補助が受けられます。このため自己負担額は最大で月15000円程度となっております。これ以外にもいろいろな支援制度がありますので、診察時にご相談ください。


小児無菌病棟内のごみ箱

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