教授・薬剤部長
工藤　賢三

医療環境が大きく変化する昨今、薬剤部の仕事も時代のニーズに添った業務に変化しています。すなわち、処方せんによる調剤、処置薬等を調製する製剤、病院で使用する医薬品の管理と供給、医薬品に関する様々な情報の収集と提供、外来やベットサイドでの服薬説明などの基本業務に加え、高カロリー輸液や抗がん剤等の注射薬無菌調製、薬物の血中濃度測定と投与設計、新薬や医薬品機器開発のための臨床試験、入院時に持参する医薬品の管理など、多種多様な業務となっております。

加えて、院内感染制御チーム、栄養サポートチーム、緩和ケアチーム、褥瘡対策チーム、臓器移植チームなど、薬剤師が参加するチーム医療が一層重要視され、薬剤師の専門性を生かした業務に対する期待が大きくなっています。

さらに、研究・教育面においては、医療現場での問題点を視点にエビデンスの構築を模索しており、医薬品の適正使用に関連した患者志向の研究をすすめております。また、薬学部学生の実務実習を全面的に受け入れており、現場の薬剤師の関与なくして６年制薬学教育はありえないと思っております。

薬剤部では、これらに対応すべく医療・教育・研究体制を一層整備し、患者さまに適切で安全な薬物療法を受けていただくことを目標に部員一丸となって努力していく所存です。