業務内容

薬剤部 > 業務内容

業務内容

主な業務内容

調剤

調剤室では主に入院患者さん及び外来患者さんの処方せんによる調剤を行っています。医師が入力した処方を薬剤師が処方内容の鑑査を行い、用法・用量、相互作用、重複投与などをチェックしています。また、検査値や薬歴なども確認し、疑問点がある場合には、処方医に確認した上で調剤を行います。
全自動PTPシート払出装置(ロボピック)、画像で薬剤を照合する鑑査支援システム、一包化錠剤鑑査支援装置(Tabsight)などを導入し、より正確で安全な調剤・鑑査業務を目指し取り組んでいます。

調剤5 調剤2 調剤3 調剤4

医薬品管理

医薬品管理供給室では、院内で使用される医薬品の購入と在庫管理、院内各部署への供給および注射処方せんによる注射薬調剤を行っています。

注射薬調剤では、オーダーされた注射薬処方せんをもとに、投与経路、投与速度、用法・用量や相互作用、配合変化など処方内容が適切かどうか確認しています。また附属病院では医療事故の防止や業務の効率化の目的で、注射薬調剤がオートメーション化され、患者さんの1回使用薬剤ごとに取り揃え、払い出しを行っています。

在庫管理では、薬品在庫管理システムを用い、院内採用医薬品約2000品目全ての購入、在庫、供給の管理を行っています。医薬品の使用動向を把握し、さらに保管条件や使用期限なども確認しながら、適正な保管・管理を行っています。

管理1 管理2

製剤

製剤室では、無菌調製室(クリーンルーム)内にクリーンベンチなどを備えており、院内製剤の調製や高カロリー輸液の無菌調製を行っております。当院では約80種類もの院内製剤を薬剤師が調製しています。すべての院内製剤は、使用の妥当性について審査され、クラスⅠ、クラスⅡ、クラスⅢと分類されています。

TPN調製

化学療法

化学療法管理室では、化学療法調製室(クリーンルーム)内に安全キャビネットやアイソレーターなどを備えており、抗がん剤曝露を回避するとともに、無菌的な調製を行っております。調剤過誤防止のために抗がん剤調製支援システムを導入し、院内(入院、外来)で施行される抗がん剤を薬剤師が安全に調製しています。また、がん薬剤師外来を設置し、治療を受ける患者さんやご家族への薬剤指導を行っております。

安全キャビネット 抗がん剤調製 アイソレーター

医薬品情報

医薬品情報管理室では、医薬品に関する情報の収集、保管、加工、評価を行い、医療従事者および患者への医薬品情報の提供を通じて良質かつ適正な薬物療法に貢献しています。

業務内容は医薬品情報に関する周知や質疑への対応、薬事委員会への参画、DI Newsや院内採用医薬品集の定期的な発行など多岐に渡ります。また、ガイドラインや書籍が整備され、海外医薬品情報のup to dateやDRUGDEXが利用できるなど、エビデンスに基づく情報提供が実践できる環境が整っています。

DI

薬務・企画

院内で使用する医薬品は、その有効性や安全性、医療安全、病院経営など様々な観点から適正に管理する必要があります。薬務・企画室では、医薬品の採用に関わる「薬事委員会」の事務局として、会議資料の作成や新規申請の受付などを行っています。
また、薬剤部の人事・勤怠・物品管理などを通じて、薬剤部員の業務環境向上に寄与しています。さらに、保険薬局との連携や各種アンケートへの対応など、薬剤部の窓口的役割を担っています。

DI薬務

薬剤管理指導

入院患者さんに対しベッドサイドで薬についての説明を行うことや、症状や医薬品に関する相談に対応することを通して、患者さんが安心して治療に臨んだり、症状緩和が得られるよう業務を行っています。また、2017年より病棟業務実施加算1・2の算定を開始し、持参薬確認、投与薬剤・投与量等の確認、TDM解析、カンファランスへの参加、他の医療スタッフからの相談応需等を通して、より安全で有効な医療が患者さんへ提供されるよう、日々努めています。

薬剤管理指導1 薬剤管理指導2

チーム医療

医療チームの一員として医師・看護師・その他様々な医療スタッフと連携し、それぞれの専門分野からの意見を出し合うことにより質の高い医療を提供できるよう取り組んでいます。現在、栄養サポートチーム、褥瘡対策チーム、緩和ケアチーム、感染制御チーム、肝移植チーム、腎移植チーム、精神科リエゾンチーム等、多数のチーム医療に参加しています。

チーム医療

周術期支援

手術室では、麻薬・筋弛緩薬・向精神薬などの厳重な管理が求められる医薬品が数多く取り扱われているため、手術室に薬剤師を配置し、これらの医薬品について厳格な管理を行っています。また、使用頻度の高い医薬品は麻酔方法や術式によりセット化を行い、1患者に決められたトレイを使用する運用にしており、その患者トレイカートをローテーションして、手術前準備や医薬品補充の効率化を図っています。多職種と連携をとりながら、患者情報を共有し、医薬品管理を行うことにより、手術が安全かつ円滑に行われるよう業務に取り組んでいます。

周術期1 周術期2

麻薬管理

疼痛管理や手術時に用いられる医療用麻薬は、「麻薬及び向精神薬取締法」で取り扱いや保管方法が厳しく規制されており、適正な管理が必要です。麻薬管理システムを使用することで、医療用麻薬の譲受から施用、在庫管理、残薬の廃棄にいたるまで厳密に管理を行い、これら医薬品の適正使用に努めています。また、他職種への適正管理についての指導等も重要な業務であり、新人看護師を対象とする研修会や使用頻度の高い病棟での麻薬の取り扱いに関するレクチャー等も行っています。

入退院サポート

入退院支援センターの薬剤師は、予定入院される患者さんの常用薬や市販薬・サプリメント等の把握、入院前の服用・管理状況の聴取、副作用・アレルギー歴の確認、手術・検査前中止薬の確認と説明を行っています。これらの情報は、医師をはじめとする多職種にフィードバックして連携を図るとともに、病棟業務を行う薬剤師とも情報を共有しており、入院前から薬剤師が介入することで、入院後に適切な薬物治療を提供できるよう努めています。

入退院1 入退院2

教育・研修

薬学部5年生の実務実習の企画・進行、薬剤部員の教育・研究の推進を行っています。
薬学生教育では、臨床現場での薬剤業務を中心とした実務実習を総括し、スケジューリングやスモールグループディスカッション、成果発表会等を担当しています。大学の附属病院として毎年多くの薬学生の実務実習を受け入れており、2018年度は46名、2019年度は28名の薬学生が実務実習を行いました。
また、薬剤部員の教育として、新入職員研修、月1回の定例部内勉強会、症例検討会等を企画・運営しています。

IMG_9237

治験

治験ユニットは臨床研究支援センターの一部門として治験及び製造販売後調査に関する業務を行っています。治験には様々な段階がありますが、協力していただく患者様の安全を第一と考え、薬剤師は、GCP、治験実施計画(プロトコル)や治験薬管理手順等を遵守し、治験薬の管理、調剤、さらに治験を円滑に実施するための事務局として多職種で協力して業務を行っています。

感染対策

感染制御部の薬剤師は、感染対策チーム(Infection Control Team : ICT)、抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team : AST)の一員として、感染対策業務に従事しています。
感染制御部での薬剤師の役割としては、抗菌薬サーベイランス、ICTラウンドへの参加、AST活動(抗菌薬適正使用のための定期的カンファレンス実施、ASTラウンド、特定抗菌薬の使用許可・届出制の管理等)、感染症関連の相談応需、感染関連の各種会議・委員会への参加等があります。

医療安全

医療安全管理部には、薬剤師が専従で配置されており、医薬品の安全使用に関する業務を行っています。医薬品に関するインシデント・アクシデント報告の収集・分析作業のほか、院内マニュアルなどの作成、医療安全ラウンドなどを行っています。また、患者さんへ安心して医薬品を使用できるよう体制を整備し、医療の質の向上のために業務を行っています。

内丸メディカルセンター

内丸メディカルセンター薬剤部では、入院および外来患者さんの処方せんを調剤する調剤業務・注射薬調剤業務、患者さんの病態やニーズに合わせた薬剤を院内で調製する製剤業務、医薬品の購入・在庫管理、各部署への医薬品の供給を行う医薬品管理業務などを行い、矢巾本院の薬剤部や他部門のメディカルスタッフとも緊密に連携し、患者さんに安全で安心な医療が提供できるよう心がけています。

薬剤部教育システム

新人教育

当院薬剤部では毎年4~6月にかけて、薬剤部全体の業務を一通り経験し理解すること、薬剤部の一員として働くことの自覚と責任感を持つことを目的に、新入職員研修を行っています。現場での研修を行う前に、新入職員は各部門の担当者による講義を受講し、その理解度を確認するための確認試験を受けています。その後の各部門での研修期間中は、初期研修チェックリストを基に、7月以降の日直・夜勤に対応するため必要な業務について学んでいきます。また、プリセプター制度を導入しており、新入職員と年齢の近いプリセプターが、日々の業務や人間関係等についてフォローを行う体制を構築しています。6月末には、3か月の研修の成果を確認する目的で再度確認試験を行います。
kyouiku-scheme
7月以降、2週間に1回、入職1、2年目の若手薬剤師を中心に普段の業務で得た知識や自ら学んだ内容について、情報を共有するための若手勉強会を開催しています。その日の発表テーマに精通した薬剤師(専門・認定薬剤師等)にも参加してもらい、発表内容の補足やコメントをしてもらうことで知識を深めています。また、若手薬剤師が希望する分野に携わっている薬剤師からの講義も行っています。ここ数年は、救急医療やTDM等のテーマで先輩薬剤師が講義を行っています。
gyomuannai

各部門業務の標準化

薬剤部員の部門間異動が定期的に行われていますが、異動後でも標準的な業務が行うことができるよう、チェックリストを作成しています。所属後1年で達成すべき内容についての自己チェック及び各部門での進捗状況の確認を実施することにより、薬剤部の業務の標準化をはかっています。

部内勉強会

月に1回、定例部内勉強会を開催しています。テーマとして、薬務室からの新規院内採用薬の紹介、医薬品情報管理室からの添付文書改訂のお知らせ、病棟担当者からの症例報告、出張報告等を取り上げています。

  • 薬学部

    薬学部
  • 妊娠とお薬相談室

    妊娠とお薬相談室
  • 岩手県がん診療連携協議会

    岩手県がん診療連携協議会