岩手の地で、命と向き合う責任、医療に携わる誇り、そして医師としての本質的な喜びに触れていただけますよう願っております。

小笠原 邦昭
Kuniaki Ogasawara
岩手医科大学附属病院長代理

このたびは、岩手医科大学附属病院の初期臨床研修プログラムにご関心をお寄せいただき、誠にありがとうございます。本学の建学の精神である「誠の人間の育成」は、附属病院の理念にも通じており、私たちは、病を診るにとどまらず、患者という「人」を診る医療を何よりも大切にしてまいりました。こうした姿勢のもと、常に“患者中心の医療”を原点として、誠実な診療を積み重ねております。

当院は、県内唯一の特定機能病院として44の診療科を擁し、ドクターヘリと直結した高度救命救急センター、多職種連携によるチーム医療、さらには先進的な臨床研究など、幅広く高度な医療に取り組んでいます。また、医・歯・薬・看の四学部を擁する医療系総合大学としての強みを活かし、それぞれの専門職が相互に研鑽を重ね、より良い医療の実現に挑戦し続けています。このような環境は、初期臨床研修医にとっても、単なる技術習得にとどまらず、医師としての情操や倫理観を養う得難い機会となり、まさに医師としての第一歩にふさわしい教育環境であると自負しております。さらに本院では、「たすきがけ制度」や地域医療研修を通じて、地域に根ざした医療現場での実践的な経験を積むことも可能です。研修プログラムは個々の希望に柔軟に対応し、総合力を備えた医師の育成を目指す、バランスのとれた内容となっております。

新型コロナウイルス感染症の経験を通じて、私たちは医学生の皆さんとのつながりの在り方や、情報提供の手段についても、改めて深く見つめ直す機会を得ました。そして今、新たな時代にふさわしい研修体制を築き上げつつあると確信しております。今年度には、附属内丸メディカルセンターの医科機能を本院へ統合し、本院の体制はさらに変化しました。この節目において、医師としての志を共有し、真摯に医療と向き合う皆様と出会えることを、楽しみにしております。

岩手の地で、命と向き合う責任、医療に携わる誇り、そして医師としての本質的な喜びに触れていただけますよう願っております。

2026年4月