看護師特定行為教育課程概要
1.特定行為研修について
2015年10月1日から、手順書により特定行為を行う看護師に対し「特定行為研修」の受講が義務化されました。本教育課程は、創傷管理関連1区分から開始し、2018年度には、さらに6区分が認可されました。2019年の省令の一部改正により、研修内容及び時間数の精錬化を図るとともに、特定行為研修修了者の現場での活用に資すると考えられる領域において、実施頻度の高い特定行為をパッケージ化し研修することが可能となりました。
これを受けて本教育課程では、2021年度より外科術後病棟管理領域パッケージ(以下「外科パッケージ」という)及び在宅・慢性期領域パッケージ(以下「在宅パッケージ」という)を開始しています。さらに、2026年度開講に向けて、術中麻酔管理領域パッケージ(申請中)(以下「麻酔パッケージ」という)、受講者のニーズに合わせた特定行為区分を選択できるモデルコースとして「病棟基本管理コース」についても厚生労働省に申請中です。
2.教科目と時間数と研修実施日程
1)共通科目:252時間
2)区分別科目
外科パッケージ(12区分15行為):121時間 ※詳細はこちら
在宅パッケージ(4区分4行為) :297時間 ※詳細はこちら
麻酔パッケージ(6区分8行為) :164時間 ※詳細はこちら(申請中)
選択コース (11区分18行為の内3区分申請中):行為区分による ※詳細はこちら
3)研修実施日程
4月上旬 開講式・ガイダンス
4月~7月 共通科目(eラーニング、演習・実習)
8月~10月 区分別科目(eラーニング、演習・技術実習・OSCE)
10月中旬~翌年1月末 臨地実習(原則、自施設での実習になります)
翌年3月下旬 修了式
3.受け入れ人数
外科パッケージ 2名
在宅パッケージ 3名
麻酔パッケージ 2名
選択コース 6名(モデルコースとしての病棟基本管理コース含む)
4. 今後の展望
本制度の意義は、特定行為のみを行なうことではなく、看護の関わりの中で特定行為も含めた医療を提供することであり、CureとCareを統合した看護師が医療チームの一員として複雑化する医療ニーズに対応し患者の健康回復に貢献できることが期待されることにあります。
さらに、看護の専門性を発揮し、手順書を用いて医師の指示を待たずに病態を判断して、特定行為を含む医療を提供することで、これまで以上に医療・看護をより良い方向に導いていくと考えられます。
様々な場で、看護の専門性をさらに発揮した活動が可能となるため実施状況や課題を明らかにし、安全性を向上させる取り組みを積極的に行ってまいります。
5. その他
岩手県の医療機関若しくは、訪問看護ステーション等の施設が看護師を派遣した場合は、1人あたり70万円を上限に、補助金の交付を受けられる場合があります。詳しくは、岩手県保健福祉部医療政策室までご確認下さい。岩手県外の方につきましては、お住まいの都道府県の担当課にお問い合わせください。