歯科医療センター長のあいさつ

歯科医療センター長
歯科医療センターの前身である岩手医科大学歯学部附属病院は1967年に盛岡市中心部の内丸地区に開設いたしました。その後50有余年にわたり同所で岩手県全域の患者さんの歯科診療のみならず、総合歯科病院として北東北における歯科の基幹病院として尽力して参りました。2005年より附属病院が一つになり、現在の歯科医療センターは附属内丸メディカルセンターの一部として、「頭から爪先まで」の疾患を附属病院全診療科で対応できるよう、紹介状の有無にかかわらず一般的な歯科診療から、高度先進歯科診療を附属病院内での各科協力体制のもと行っております。
近年我が国の人口構成の変化による少子高齢化に伴い、歯科で対応しなければならない疾病構造が変化しております。小児のう蝕罹患率は著しい減少をみせる一方で、成人の歯周病は増加傾向をたどっております。更に高齢化に伴う在宅歯科診療の需要の高まりや認知症患者への歯科診療対応などの多岐にわたるニーズから、歯科診療のパラダイムシフトが求められております。歯科医療センターでは、循環器疾患患者における細菌性心内膜炎の予防のための歯科診療、化学療法や放射線療法によるがん治療の際の口腔粘膜炎症の予防、脳血管障害治療後の摂食嚥下評価と咀嚼・嚥下訓練、閉塞型睡眠時無呼吸症候群の外科的・保存的治療、糖代謝疾患患者の歯周病治療など、多様な疾患に対して歯科からの治療とサポートを行っております。今後も地域医療機関との密接な連携を行い、総合的な歯科医療をお届けできるように努めて参ります。
岩手医科大学の建学の精神「医療人たる前に、誠の人間たれ」の理念の元、安全で安心できる良質な歯科医療を提供し、皆様の健康をサポートできるよう、職員一同全力で取り組んで参ります。今後ともご支援賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。