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当科には各種専門医が集まり、産科、婦人科疾患全般の診療、および不妊症に対する診療を行っています。産科・婦人科は矢巾の附属病院にて、不妊症は内丸MCにて診療します。新患は原則的に毎日、周産期専門医、婦人科腫瘍専門医、生殖医療専門医が担当します。不妊症には内丸MCで毎日、診療を行い、新患は随時、予約制で診療を行います。
産科疾患は岩手県総合周産期母子医療センターの母胎集中治療室(MFICU)や小児科新生児集中治療室(NICU)と連携し、県内広域から当院にかかる妊産婦と胎児の健康に寄り添えるように多数の専任医師を配属し、注意深く診療を行っています。当科では正常分娩も取り扱っており、妊婦健診は毎週月から金の午前中に予約制で行い、胎児エコー外来は毎週火・木の午後に予約制で行います。午後外来では産後の心身の悩みを和らげ、子育て支援も行うために予約制で産後2週間健診も行っています。また、臨床遺伝科と連携し、遺伝カウンセリングの上で羊水染色体検査を希望する方には短期入院で病棟内処置室での検査を行っています。
婦人科疾患は、良性腫瘍、悪性腫瘍ともに患者さんにとって最善の治療を提供することを目指し、手術療法、化学療法、放射線療法などの集学的治療を行っています。当院は悪性疾患を多く取扱い、東北地方の大学病院では有数となる年200件の悪性疾患手術を行っています。良性疾患に対する手術療法には積極的に腹腔鏡手術や子宮鏡手術を実施していますが、悪性疾患に対しても近年、腹腔鏡手術やロボット手術を取り入れ、これまでに150件以上の鏡視下悪性手術を行っています。婦人科悪性腫瘍化学療法研究機構や厚生労働省管轄の日本臨床腫瘍グループや国際研究グループと共同体制下に新しい治療法を導入し、国内の治療開発を牽引しています。また、長期間の入院生活を避け、QOL向上のため短期入院や外来化学療法による治療を推進しています。
月経に伴う諸症状や心身の揺らぎ、思春期の身体の変化から更年期障害については、女性ヘルスケア外来で診療を行います。毎週月・水の午後と第一土曜の午前に予約制で行っています。担当者は女性ヘルスケアアドバイザーや女性アスリート健康支援委員会講習受講医師で構成されています。漢方治療にも積極的に取り組み、手術後や悪性腫瘍に対する化学療法などの際に生じる副作用対策を目的とした診察も行っております。
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婦人科悪性腫瘍に対する手術や入院加療は主に西病棟8階の女性病棟で行います。女性病棟内の入院患者はすべて女性であり、安心して治療を受けていただけます。がん治療中の苦痛や悩みを軽減するために、医師や看護師だけではなく治療初期から薬剤師、ソーシャルワーカー、院内緩和ケアチームが診療に参加しています。
周産期入院加療は西病棟7Fにある産科病棟および母胎集中治療室(MFICU)で行います。西病棟7Fには24時間、産婦人科担当医と助産師・看護師が常駐しており、県内全域の周産期救急の受け入れと入院患者の診療に当たっています。女性病棟同様、入院患者はすべて女性であり、落ち着いて治療を受けていただけます。妊娠中や分娩後の悩みを軽減するために、産婦人科スタッフだけではなく小児科医、精神科医、ソーシャルワーカー、も随時、診療に加わります。
婦人科良性腫瘍や不妊症に対する手術や入院加療は女性病棟ないし産科病棟で行います。病棟内の入院患者はすべて女性であり、安心して治療を受けていただけます。腹腔鏡や子宮鏡による内視鏡手術を積極的に行っており、矢巾では短期の入院治療を行い、術前術後は内丸MCに外来に通院していただいております。