医科
耳鼻咽喉科

  • 当科では耳、鼻、口腔、咽頭、喉頭、頸部疾患全般の診療を行っております。

    −対象疾患−

    耳介軟骨膜炎、外耳道炎、外耳道損傷など外耳疾患、急性中耳炎、滲出性中耳炎、慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎など中耳疾患、突発性難聴、騒音性難聴、小児難聴、 老人性難聴など内耳疾患、メニエール病、前庭神経炎、良性発作性頭位眩暈症など眩 暈疾患、聴神経腫瘍、外耳道癌などの腫瘍

    慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、術後性頬部嚢胞、鼻出血、鼻腔副鼻腔腫瘍など

    口腔

    慢性扁桃炎、扁桃肥大、口内炎、舌炎、味覚障害、口腔癌(舌癌、口腔底癌など)

    咽頭

    アデノイド肥大、咽頭腫瘍、睡眠時無呼吸症候群、上・中・下咽頭癌

    喉頭

    声帯ポリープ、ポリープ様声帯、喉頭肉芽腫、喉頭癌など

    頸部

    正中頸嚢胞、側頸嚢胞、唾石症、唾液腺腫瘍、甲状腺腫瘍など

    耳鼻咽喉科では臨床耳科学および聴覚医学に関する研究が主体であり、突発性難聴やメニエール病などの急性感音難聴や真珠腫性中耳炎などの中耳疾患に関する研究を行っています。変動する感音難聴に対しては精密な画像検査と長期観察を行い予後について検討しております。突発性難聴など急性感音難聴に対しては循環改善剤、ステロイド等による薬物療法と高気圧酸素療法を行い効果をあげております。小児難聴外来では先天性、遺伝性難聴を中心に聴覚管理、治療を行っており、30年以上にわたる実績があります。補聴器外来では語音聴力検査、UCL、MCLを検査し、専門医による補聴器のフィッティングを行っています。また両側高度難聴の患者様に対しては人工内耳埋め込み術を施行し、言語獲得のリハビリを行い、小児例においても言語の獲得に成功しております。さらに残存聴力活用型人工内耳(EAS)、人工中耳(VSB)、骨導インプラント(BB)など最新の人工聴覚器手術の実績を有しております。
    鼻疾患については内視鏡下鼻内手術を行っており、従来の鼻外手術に比べ患者様の身体への負担を少なくしています。アレルギー性鼻炎、肥厚性鼻炎などの鼻疾患による鼻閉に対しては鼻中隔矯正術、粘膜下下甲介骨切除術、レーザー照射により良好な成績を上げております。

    頭頸部外科では主に頭頸部領域の悪性腫瘍を扱っています。上・中・下咽頭癌を始め口腔癌、喉頭癌、鼻副鼻腔癌、唾液腺癌、甲状腺癌、外耳道癌などが対象です。近年、化学療法や放射線治療が発達し治療成績の改善が図られてきました。基本的に手術治療が第一選択ですが、部位により治療方針は様々で、可能な限り治療後のQOLを重視して喉頭などの機能温存を図る方針で治療を行っています。化学放射線治療ばかりではなく手術でも喉頭や下咽頭の部分切除、内視鏡治療などで臓器温存率を向上させています。最近では多剤併用化学療法と放射線治療の同時併用を用い、場合によっては手術を行うことにより、予後が不良であった下咽頭癌でも治療成績の向上が得られています。また、主に副鼻腔癌を対象として超選択的動注化学療法を用い、放射線と併用することにより治療成績と臓器温存率の向上が得られています。また、切除可能な進行癌では、形成外科や外科と協力し、拡大根治手術・再建手術を積極的に行っています。さらに、術後合併症の予防のために様々な工夫を行い、術後の嚥下障害などに対しても言語療法士や認定看護師とチームを形成してリハビリを行う体制をとっています。
    JCOG頭頚部グループ参加施設としてJCOG1008、JCOG1212などの多施設共同研究に症例登録を行っています。
    頭動脈小体腫瘍症例は、全国でも屈指の手術例があり、術前栄養動脈塞栓術により出血量の減少、手術時間の短縮、合併症の減少に成功しています。また、日本頭動脈小体研究会(JCBTRG)を組織して、当科を事務局として遺伝子変異の検索など多施設共同研究を遂行中です。
    頭頸部癌の研究については乳酸菌ベクターを使用した新規遺伝子治療法を開発中です。また、ナノテクノロジーを用いた癌治療をめざし、ナノバブルをドラッグデリバリーシステム(DDS)として使用する新たな頭頸部癌の診断・治療技術の開発に取り組んでいます。診断については、造影超音波を用いた頭部リンパ節転移の早期診断の多施設共同研究遂行中です。

  • 当科の担当する病床数は東病棟8階の46床です。頭頸部癌患者が全体の7割を占めており、他に突発性難聴、眩暈症、真珠腫性中耳炎、慢性中耳炎、慢性副鼻腔炎、鼻出血などの患者様が入院しています。手術件数は年間400例以上で、多岐にわたる疾患の治療を行っています。長期挿管例に対しての気管切開術(呼吸器・アレルギー・膠原病内科、神経内科・老年科、小児科など)、悪性腫瘍切除後の再建術(形成外科)など他科と連携して治療を行うことも多く、計画的かつ迅速に対応しています。しかし岩手県内における難易度の高い手術を一手に引き受けており後送病院も少ない現状のため、入院待ち時間が長くなるケースもありますが、丁寧な質の高い医療を提供するよう心がけております。病棟の看護体制は看護師25人看護補助1人の計26人で構成されており、7:1の看護基準を満たし、ベットサイドケアに重点をおき、患者様の心のやすらぎを大切にした思いやりのある看護サービスを提供しています。また、患者様が安全、安楽な療養生活ができる環境づくりに努めています。


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